リヴァイヴァル
リヴァース・モードの生還篇
警告！ ここから先は１８禁！
例によってご案内申し上げます。
まいねヴェルトは甘甘男女（女体化済み）間のグランドロマンを追求するサイトで、ラ
ヴシーンは身も蓋もないけどぬるいのが売りですが（それは売りとは言わない）、今回酷
いです。すいません逆レイプです。いやほんと需要はどこよ。ジョルアバなのにジョルノ
様とのシーン無いし。いろいろごめん。お手数ですがブラウザバックしてください。
アバフーでもいいよと言う方だけどうぞ。
１
……ばからしい。
と、ジョルノ・ジョバァーナは皮肉に頬を歪めた。サルディニア島の、地元警察の、遺
体安置所。組織を掌握するためにと最低限の礼儀を見せて、野望の旅で犠牲となったチー
ムの仲間の遺体をそれぞれ丁寧に回収していく途上だった。
組織を掌握するために必要。
パッショーネの若きボスとなったジョルノはそう自他に言い聞かせている。
天使に迎えられたブチャラティの亡骸は、ローマに安置してある。ネアポリスの、彼に
ふさわしい墓地に葬ることは確定済みだ。
花に隠していったナランチャも、スタンドを解除して、回収済みだ。ブチャラティの傍
に眠らせてやろうと思っている。
それでは、このひとをどうしようと自分は思っているのだろうか。
美しい、ただ眠っているだけのような白い顔を見下ろして、ジョルノは自分の心と向き
合っていた。
ただ真っ直ぐ忠誠と愛情をブチャラティにだけ向けて。
結果的に死神としてかれのチームに入り込んだ自分に気づいていたのか、初対面から、
徹底した拒絶反応だけを示していたひとに。
かれがブチャラティの興味と関心を奪ったということを皮膚感覚で理解していたのだろ
うか。
かれはその拒絶と反感に強かに対した。無神経なまでにいんぎんに、ゆっくりとアバッ
キオの頼りにする仲間達の信頼を勝ち取っていくことはいやがらせにも似ていて、ぞくぞ
くするような快感でもあった。
ゆっくりと、浸食していく。孤立に向かわせる。
アバッキオの立ち位置、大切にしていたテリトリーを、脅かしていく。
傲慢なまでの姿勢を崩させられて、狼狽え、失調してゆく様は、淫靡な愉しみを彼に与
えた。
愉しみ。
強く美しいものをいたぶることでそんなものを心におぼえることができるなんて。
ジョルノはふと自らの出生に思いを致してしまう。
……吸血鬼を父に持つからだろうか。
そんな奥まで思考をスライドさせてしまっていて。
つまりは、もっと簡単な、ふつうの１５の少年が抱くであろう想いでこの気持ちを表現
することが思いもよらない、金輪際認めたくないということだろう。
とうとうそう認めてしまう。
つまりは、
この美しい意志の強い、自分以外の男に身も心も捧げている女性に、
……特別な関心を持っている！
「関心」って。
最後の最後で逃げた自分を認識して、またジョルノは不愉快になる。
いいじゃないか、もう死んだひとだ。認めてしまえ。
あのプラチナの髪を振り乱して、頬を怒りに染めて、調子を狂わせられて顔を歪めて悪
態をついて。このひとが自分にさまざまな面を見せるのが興味深かった。つっかかって、
調子を崩させるのが楽しかった、構っていて面白かった、もっと構いたかった、もっと近
づいて、その肌に触れて、唇に触れて、柔らかな部分を味わって……！
このひとに恋をしていた。
認めてしまって、吸血鬼の息子は、ひとつ大きな息をついた。
ばからしい。
そうだ、このひとが好きだった。堕ちてもなお輝く正義への志向、特異な化粧でよそおっ
ても、黒衣に身を包んでもなお輝く美貌。目が離せなかった。しかし、それは過去のもの
だ。もう、パッショーネの首領となった自分には関係ない。もう、誰にも自分は心を動か
されたりしない、誰のことにもムキになったりはしない。今後のことを考えれば喜ばしい
ことだ。
だから、これで、おさらば。
あなたのことは、最愛の上司の側にでも葬ってやろう。このパッショーネの新ボスがほん
の少しの間憧れたひととでも注釈をつけてやってもいい。嫌がらせになるかもしれない、
と、またジョルノは皮肉に笑む。
この心に、ほんの少しの傷を残した、これがあなたの戦歴。
我知らず、ジョルノは屈み込んで、その白い唇に口づけた。
これは挨拶、最初で、最後の。
ジョルノにはそういう認識しかなかった。
目の前の、衣服を取り去られた豊かな白い乳房に、前屈みになった状態を支えるためと
でも言いたげに無造作に手をついて、掴みしめる。こんなものに、興味を持ったりはして
いないと自分に言い聞かせるように。
つめたい、もう固い白い乳房だった。
少年は、それを知ると、指痕が付くまでにそれを掴みしめていた。
ズキュゥゥゥゥン！
魂を揺さぶる音が、胸に響いていた。
「ん……」
美しい「死体」は、うめき声を発していた。真っ白い頬には、赤みが差し始めている。
「まさか……」
キング・クリムゾンによってぶち抜かれた腹部は、異変を察して皆があの像の周りに集
まったあの日のあの時点でもうスタンドによる治療が完全に加えられている。純粋に、魂
が既に身を離れていたのだ。あの時点で、死は確定していた……筈だった。
なぜだ、なぜだ……！？ あのときにはできなかったことがどうして……！？
口づけなら、ブチャラティが何度も試していたことだろうに。彼のではだめで、ジョル
ノで回復したというところに甘いものを見いだしたい少年の心を、彼はすぐさま笑い捨て
る。あの時点で、ブチャラティは「終わっていた」。彼も既にジョルノのゴールド・エク
スペリエンスの治療でありえない生を生きている身だった。
ゴールド・エクスペリエンスも進化してさらに力を得たジョルノの生命力なら、奇跡を
起こすこともありえるのだろう。
現実は人間の思惑を超えて超常の様を示しており、アバッキオは頭を左右に揺り動かし
ながら目覚めようとしていた。
冷静にそこまで想いを巡らせて、パッショーネの新ボスたる彼は慎重に自分の身を守る
ために最善を期した。
死体安置所の備品の椅子を蔓草に変えて、かれに事の次第を問い詰めるであろう美貌の
先輩の四肢を瞬時に拘束した。
「なんだこれはッ！？ どういうことだッ！？」
２
本部に呼びつけるような不用意なことはしない。ここは、いくつかあるローマ市内のボ
スの隠れ家。ある程度の格式に、最新鋭の情報戦用の環境とセキュリティが密かに施され
ている一軒家だ。
「１年も経ってるんですよ？ 今更なにを……ぼくは降りたんです。そりゃあきみについ
ていかなかったことは判断ミスと認めますよ？ ひどい死闘だったってのは聞いてます……
伝聞ですから、実際のことはわかりゃしません、そりゃ当然。謝れっていうんですか？
ええ口だけならいかようにでも。今更恨みを晴らそうってんですか？ まあ、ボスはき
みですから自由ですけど」
組織の力で探し出した先輩は、ジョルノに従って廊下を歩きながら碧い眼をキョロキョ
ロさせながら矢継ぎ早に言葉を繰り出した。なんとか優位に立とうと糸口を探している。
もとのおぼっちゃんスタイルになった身を縮ませて、不安を必死に押し隠している。
「フーゴ」
ジョルノは猫なで声を出した。
「逢って欲しい人がいるんです」
「誰です？」
「逢えば解ります」
「ハッキリ言って貰った方が良いですね。どういう嫌がらせなんです？ ……取引と言う
べきかな？」
答えずに、ドアを開け放つ。２階の一番奥の部屋だ。カーテンを閉めきって部屋は薄暗
い。まずはプラチナの輝きが目にはいるだろう……。
「きみは、スタンドを使って視（み）ることはできるんですか？」
フーゴは中に控えていた人物に目を留めたようだった。
まずはプラチナの煌めき。それをまとった白い裸体、妙齢の、背の高い女性だ。淡い金
髪の。目の色は薄いブルー。こちらを見てもなんの表情も浮かべない……。
「ジョルノッ！」
ドアの脇の飾り棚の上にあった花瓶、ブロンズの。細いがかなりの重さのあった。かれ
の手にはちょうど握りやすかったようだ、真っ直ぐこめかみを砕きに来たのを、ジョルノ
はゴールド・エクスペリエンスの拳でガードした。
「パープル・ヘイズッ！ この恥知らずを地獄にッ……！」
すぐさま直情な天才はスタンドを呼び出した。紫のヴィジョンがその背に浮かびかける……。
「そこまで。ぼくには免疫がある……忘れてしまったんですか？」
ジョルノは静かにその手を止めた。
「覚えているッ！ きみとぼくらの初対面のときのこともねッ！
……きみはこんなことをするほどにこのひとのことを恨んでいたのかッ！？」
「ああ……そう思われても仕方ないんですが。
これはどちらかというとアクセサリなんです」
全裸のアバッキオの両手両足につけたプラチナの枷と鎖に眼をやってジョルノは言った。
「わりと純粋に喜んで貰えたんですが」
良く見ると小粒のダイヤモンドが、要所にちりばめられていて武骨さを救っている。し
かし、もともとのデザインが「手枷」から外れていないので、逆に、倒錯したうえに成金
趣味と思わせないこともない。
総じて趣味が悪い、と、途中までお育ちの良い天才は判断したようだった。
「プラチナでこの大きさなら十分動きを奪えるでしょうッ！ 悪趣味だッ！ ……服を着
せてあげたらどうなんだッ」と、意外に純情な天才は頬を赤らめて目を逸らした。
「ああ、……ぼくの服では小さすぎるので。結局のところなにも着ていないのが一番きれ
いだと思って。きみだってこのひとの身体は純粋に芸術的だと思うでしょう？……すぐに
ことに及ぶことができて楽だし。
ああ、冬はそれなりになにか羽織ってましたね」と、しれしれと言うのに最後の望みを
絶たれたようにフーゴは身を折った。
「……そういう、関係（こと）なんだな」
「無理強いはしてません。
アバッキオ、ムーディ・ブルースを。お客さんに、あなたが目覚めたときのことを見せ
てさしあげて」
「はい、ジョルノ様」
コーヒーの準備をしていたアバッキオが、薄く笑んでスタンドを発現させた。
青いスタンドは、かつてと同様無機質な姿でディジタルのカウンターを巻き戻した。
そのさまを、フーゴの碧い眼が絶望をたたえて見守っていた。
３
……あなたは、誰だ？
目覚めたアバッキオは、瞬時に手足を絡め取られたことに驚きながら、気丈に問いを発
した。
……ぼくが解らないんですか？ アバッキオ
ムーディ・ブルースはアバッキオ本人の姿だけを再生し、それに語りかけるジョルノは
声だけだ。
……解ら……ない。ここは？ 死体置き場？ あたしがどうしてここにいるんだ？
かぶりを振るアバッキオの肩を、プラチナの髪が滑る。
……ここがそうと解るということは、あなたは警察にいた記憶はあるんですね？ その
あとは……警察を辞めたことは覚えていますか？
……辞めたの？ そう、辞めることになったのか……
ホッとしたようないろが白い顔を過ぎった。
……ええそうです。ひどく荒れていたと聞きましたが。
……そうだろうね。
……ぼくに逢ったときは、ひどく荒んだ感じになっていて。
……あら、そう？
……覚えていないんですか？
……悪いね。
……ぼくを小僧と侮って、公衆の面前で、辱めたんです。
尿を紅茶と偽って勧める嫌がらせは、品のない振る舞いだった。しかし、ネアポリス市
警の乱れた雰囲気では、ありきたりの悪ふざけだったのかもしれない。
……それは、……済まなかったね。それで？
直情なもと女性警官の顔には、そういう雰囲気に染まった自分を恥じる気色が見えた。
……いろいろあって、……今、あなたを拾いました。いろいろあって、生命の危機に瀕
して……手は尽くしたんですが、危なかったんですよ。もう手遅れだと思っていたので、
少し、驚きました。
ジョルノは言葉を選んで、しかし、心が乱れていて選びきれなかったようだ、同じ言葉
が続いているのに気づかないでいる。
……そう。助けてくれたの？ あなたに恥をかかせたあたしを？
……いろいろあったんですよ。
少年は、繰り返すより能がない。
……ありがとう。
硬い表情のまま素で返された感謝の言葉に、ジョルノはたじろいだようで、少し、間が
空いた。
……一緒に、来てください。スタンドの治療って言って、解ります？ あなたの身体は
まだ不安定で、もしかして、細かいフォローを必要とするかもしれない。ぼくの側にいた
方が良い。
……そう。
汚職女性警官に戻ってしまったアバッキオは、虚ろな目をして、自分の考えに沈んだよ
うだった。
……一緒に、来てください。美しいレオナ・アバッキオ。あなたが欲しかった。
困ったジョルノが、真っ正面から当たってみた。その言葉が、ほんの少し、迷いを心に
抱いていた女性警官の心を開かせた。ほんのりと、頬に血の気が上る。
……名前を、聞いてない。
水色の瞳にうっすら媚びをのせて、アバッキオは問うた。
……ジョルノ。ジョルノ・ジョバァーナです。
……ジョルノ様、これをほどいて。
…………ええ。
やや躊躇したが、ジョルノは彼女を解放した。
……ありがとう、ジョルノ様、どうぞ、お連れ下さい。
全裸のまま起き上がって、ひざまずいて礼を取ると、伸び上がった長身の美女はあるじ
となった少年にくちづけた。
少年は、やや固まってそれを受けた。
「もういいッ」
フーゴは頭を振って叫んだ。ムーディ・ブルースは再生を止めた。能力者は、やや虚ろ
な目のままに黙っている。
「……思ったより紳士的で、誠実だったでしょう？
このあとベッドでのことも、お見せしてもいいですが、つまりませんよ。身体が大きい
分、大味で。経験も乏しくて、たいしたテクニックはありません」
「もういいと言ったッ！」
フーゴが大声で遮った。
「……水をくれないか」
「コーヒーを差し上げましょう。アバッキオ」
「耳を洗いたいんだよ！ 汚れたッ！
女性にこんな格好をさせておくだけでも趣味が疑わしいのに！ きみってひとはッ！」
羞恥と義憤とでフーゴは耳まで赤くなっていた。
「ええまあ、記憶が戻ったときのことを考えて、両手両足に重しをつけているんですけど
ね……これ位で動きの障りになりますかね？」
対するジョルノはあくまで冷静だ。
「……彼女が本気なら引きちぎれると思うよ」
フーゴは前髪の下からアバッキオの両手を繋いだプラチナの鎖を見やった。金満家が財
力を誇示するために首に巻く類の太さとデザインの鎖だ。専用の手錠に比べたら、おもちゃ
のようなものだ。ただし、アクセサリとして通用する純度のプラチナ製となると、一財産
どころではない価格になろう。十分余裕をもった長さでもあるし、とその長さを目で測る
と、そのすぐ上の、大きな乳房が視界に入って思わずかぶりを振る。
「さすが、詳しいですね。やっぱり１発２発は覚悟しておきましょうか。
記憶は今も戻っていません。きみたちに拾われる前……女性警官だった頃にまで戻って
います。死にかけたことで、『真っ白』になってしまったようで。
素直に仕えてくれています。……怖いくらいにね」
奥のアームチェアに腰掛けていたジョルノは静かに言った。
「確かにね……気づきもしなかったよ、もしかして煽ってるかとは思ってたが、きみが……
だなんて」
「だって。こんなにきれいなひとですよ？ きみだって。
ミスタが言ってましたよ。小僧ちゃんの初恋はあのおねーちゃんって、何度となく」
「ハッ、あんな頭が色恋に偏ってるひとの言うことを真に受けて！」
フーゴは頭を振って言いつのる。髪がいっそう乱れて、あの頃の姿を偲ばせるようになっ
た。
「恋愛を人生の真ん中に据えているから、それについては恐ろしく敏感です。ぼくの心中
も、おそらくは察していることでしょう」
「それで？」
フーゴは息を整えて、前髪の下から目を光らせた。
「１年も経って、ぼくを探し出して。こんな姿のあのひとを見せつけて、何をしようって
言うんです？」
「スカウトですね」
何気なくジョルノは言った。
「ああ、失礼しました、掛けてください。長い話になるかもしれない。
アバッキオ、こちらへ」
「はい、ジョルノ様」
コーヒーを淹れて持ってきたアバッキオは、フーゴに勧めたあとトレイを置くとごく自
然にジョルノの足元の絨毯に横座りになり、膝に頭をもたせかけた。その両脚の付け根か
ら、見てはいけないものがちらちらと覗いているようでフーゴは心拍が上がる。ドドドド
ドとこめかみが激しく脈打っている。
４
「一応組織は掌握したんですが、おかげで学業がすっかりおろそかになってしまって。留
年するところでしたよ。これでも大学は出ておきたいんで、これから学業もちゃんとやろ
うかと」
「大学」
軽侮の感情が、おうむ返しのうちにわずかに滲んでいたらしい。
「ええ。きみが１ヶ月で飛び出した大学です」
「いいじゃないですか」
空々しい会話だ。
「そう思いますか？ じゃあ話ははやい、助けてください、ぼくを」
「どうやって？」
「とりあえず家庭教師ですかね。ああ、まじめにやりますからフォークは勘弁してくださ
い。つまづいた部分のフォローや、レポートの下調べなんかを。余裕ができれば、本業の
方で書類仕事のマネジメントの方も。スタンドがまだ出ることを確認できたのは良かった、
当然スタンドを使った汚れ仕事も適宜。
ゆくゆくは側近にしますから、一緒に組織の仕事を勉強していってもらおうかと」
「ごめんだね。ぼくはもう足を洗ったんだ」
すぐさまフーゴは断った。
「そして組織から離れてただの家出少年として酒場でピアノを弾いて暮している？」
ジョルノは余裕を持って対した。
「それがぼく程度には似合いなのさ！」
「ご謙遜を」
肘掛け椅子に脚を組んで腰掛けて。ジョルノはもうボスの風格がある。
「覚悟が足りなかった。頭脳といっても、天才なんてものじゃなかった。ギャングを何年
やったって、感覚はその辺の街の衆から大して外れることはなかった。
パッショーネのボスの側近なんて、ガラじゃない」
箇条書きのように、短い文を連ねてフーゴは理由付けを固めていく。
幼い頃から忠誠を捧げたリーダーについて行けなくて離反して、死別した心の傷を、か
れは直視し、乗り越えようとしていた。やっと傷も癒えようとした今この時になって、彼
らを連れて行った少年の姿をした死神が、手を貸して欲しいだなんて！
おまけに、勝利者の特権とばかりに、密かに複雑な想いを寄せていた女性を、真っさら
に「漂白」して側に侍らせて。それを毎日見せつけるつもりか！？
ジョルノの指がアバッキオの髪を梳いている。手を返して、指の中に残る房の感触を、
唇で愉しんでいる。頑なで、意地っ張りで、自己嫌悪の裏返しに他者にも攻撃的だったレ
オナ。その彼女が、堕ちてからの記憶を無くして、ただあるじに忠実で素直な美しい愛玩
物として存在している。彼女を愛して立ち直らせたあのやさしいリーダーのことをまるき
り忘れ果てて！
フーゴは怒りで目の前が赤く見え始めていた。
「報酬ははずみますよ？ 月５０万でいかがです？ 前は３０だったとか。残っていた書
類が正しければの話ですが」
「その辺は込み込みでの話だ。ブチャラティは福利厚生がしっかりしてた」
「もちろんその辺も元通りに。住まいや食事はグレードを上げてもいいでしょう。あなた
もそろそろ成人だ」
うっかり報酬交渉の話になり掛かっているのを、フーゴは頭を振って気分を切り替える。
「断る」
そう言うが早いか、フーゴは席を立ってもうドアの前にいた。
「フーゴ、無駄です」
ジョルノは手元のメモ用紙を葛に変えて、フーゴを絡め取っていた。
「さらにインセンティヴをつけましょう。とりあえず、契約金として、今、１回。
アバッキオ、彼を愉しませてあげてください、あなたの身体で」
「ジョルノッ！？」
フーゴが顔色を変えた。
「はい、ジョルノ様」
静かな目をした豊麗な美女が、立ち上がった。
「彼はあなたに憧れていたそうですから」
「それは光栄なこと」
初対面の少年を見る目で、彼女は微笑んだ。
「ばかなッ……違いますッ！」
「どうぞ、そちらで。ごゆっくり」
葛がうごめいて、フーゴを部屋の隅に引きずり込もうとする。
「はい、ジョルノ様」
照明の薄暗い部屋で、アバッキオの白い裸体だけがぼんやりと浮かび上がっている。
薄く微笑んで、アバッキオはフーゴの唇を奪った。驚愕の表情を浮かべる少年の顔を捕
えて、深く、口中を蹂躙する。
「やめろッ！ アバッキオッ！ 眼を覚ましてください！ ぼくのこと、忘れてしまったん
ですか！？ あのひとのことも！ あれだけぼくにあげつらわれて、悔しい思いをしてお
いて、そのぼくと……行為、を持とうだなんて、よく考えられますね！？」
死にものぐるいの力でその腕を振り切って、フーゴは叫んだ。
「ジョルノ様のご命令です」
「ジョルノ！ 止めさせろ！ ぼくはこんなことで言うことを聞いたりしないぞ！
触るな！ そんなところッ！ よせッ！ 不潔だきみたちはッ……あッ」
フーゴは部屋の隅のベッドに押さえつけられた。「すぐにことに及べる」とは言ったも
のだ。すぐさまアバッキオがのしかかる。
「このひとが腕力に優れているって、今きみが言ったところじゃないですか」
ジョルノはアームチェアの肘掛けに肘をついて、頬を手のひらで支えながら言った。
「やめ……ろッ……触るな、そんなところ、よせ……あ、
パープル・ヘイズッ！」
フーゴは身を守るためにスタンドを呼び出した！
「やめてくださいよ。こんな暗い部屋で彼を出したりして。
このひとには免疫がないんですよ？ きみにも」
ゆっくりとコーヒーをあおって、ジョルノの声は静かだ。
「だから、……か？」
荒い息の下、フーゴはこの部屋の暗さに今さらに思い当たる。薄紫の人影が、すうっと
消えた。
「いえ、もともと薄暗いところが好きなんです」
琥珀の目だけが薄暗がりに光っている。
「さあ、どうぞ、続けて」
含み笑いが続いた。
「や、め……ろッ」
ジッパーの引き下ろされる音が、ゆっくりと、した。続いては、猫がミルクを舐めるよ
うな。
否、美しい雌ライオンが、獲物を味見している音だった。
「あ……はぁ、くっ」
「自己評価の低い人は、テクニシャンになる素質がありますね。わりになんでもリクエス
トには応えてくれて。最初はほんと人形のようだったんですが、そのうちいろいろ覚えて
くれて。今ではそれなりに……フーゴ、きみもなにか教えてあげてください。
ねえ、アバッキオ」
彼女は忙しいので、返事をしなかった。
「お尻が大きいんで重いかもしれませんが、まあ、それくらい、いいでしょ？」
くすくす笑いが続いた。
「ジョルノ……なんて……ことを……この下種……ッ……
あ、ああ、離せ、レオナ、もういいですから、離してッ」
ふとフーゴが必死に身をよじり始める。
「無駄撃ちは許しませんよ。どうぞ、恋い焦がれた人の胎内（なか）に。
アバッキオ、彼を、胎内に容れてあげてください」
「はい、ジョルノ様」
「や、め、ろぉ……」
アバッキオが身を進めた。ずちゅり、と、粘った音がして、悲鳴のような呼気が部屋に
響いた。あとは、下腹を打ち合わせる音。
「やめろ、もうやめろ、もういいから、動くな、ああ、ブチャラティ……なんであなたは
死んでしまったんだ！？」
悲鳴のようなつぶやきが漏れた。
「ええ、本当に」
静かな声が応じた。
アバッキオの動きに変化はない。ただ、哀れな少年を組み敷いて、その欲望に奉仕して
いる。
フーゴはもうはやうめき声しか発しない。
「愉しんでくださいよ、初恋の人とのまぐわいなんですから。……もしかして、初めてで
した？」
「やめろ……ジョルノ、せめて席を外せ」
両手で顔を覆ったままに、フーゴは低い声で言った。
「ご冗談を。アバッキオ、かれは限界が近いみたいです。さ、仕留めてさしあげて」
「はい、ジョルノ様」
「やめろ……！ アバッキオ、後生だ、やめてくれ、離せ、いやだ、誰がおまえなんかと……ッ」
「大丈夫、このひとは薬を飲んでます。厄介なことにはなりませんよ」
……吸血鬼の息子が、子孫を残すなんて。許されませんからね。
ジョルノは心中冷ややかにつけ足した。
「十分厄介だろうこれはっ……アッー……」
声のあと、しばらく動いていたアバッキオも、ゆっくりと静止して、大儀そうに後始末
をした。汗と涙で頬に貼り付いた髪を一筋一筋そっとよけて、アバッキオはフーゴのほほ
にくちづける。
「ぼくに触るな。……出るところに出たらレイプだぞこれは」
顔を隠したままに、フーゴがか細い声で言った。
「お上品なことを！
この国の大多数なら、そんなことは思いませんね。坊や、いい目をみたなと笑われるだ
けです」
ジョルノはつめたく笑って見せた。
「初恋の人に童貞を奪って貰えて良かったじゃないですか。こんな美人に」
「きみはそうじゃなかったからそう思うんだろうな？」
怒りを込めてフーゴは言い返した。
「おや。さすがＩＱの高い人は切り返しもうまい」
琥珀の目はにんまりと細くなっただけだった。
「……きみがボスになったのは必然だ。たしかにこんなことを思いつくなんてまともじゃ
ない。ぼくには思いもよらないよ。
……こんなことをこのひとにいつもさせているのか？」
打ちのめされながらも、フーゴは手早く身支度を整えた。１分１秒も長居したくないと
いう意志の表れだった。
「まさか。特別サーヴィスです。きみにとってこのひとが特別だから。
日本ではこれでぼくときみとは兄弟になったというんですよ。どうです？ 来てくれま
すね？ １週間後にミスタを迎えにやります。身辺整理をしておいてください」
有無を言わせぬ口調に、フーゴは肩を落としてその前を通り過ぎ、ドアへと向かった。
「インセンティヴの内容を聞いていかないの？
ぼくの成績が上がるごとにこのひととのデイトをアレンジします」
ドア脇に避けておいたさっきの花瓶が、ジョルノに向かって投げつけられた。アバッキ
オが無言のうちに進み出てそれを弾いた。
「……アバッキオの記憶、戻るといいね」
その時点でぶちまけられる精一杯の毒がそれで、フーゴはうちひしがれて去った。
５
「小僧ちゃん結局ボスの三顧の礼に応えたワケかー？ おれもなじみのある人間が側にい
た方が多少は助かるわ」
１週間後、ミスタは屈託なくフーゴを迎えに来た。
「きみが余計なことをくっちゃべるから最悪のことになったんでしょう。なにが三顧の礼
ですか。言葉はちゃんと来歴を知って正しく使うべきでしょう」
「うんうん、そのよく回る舌でボスのこと構ってあげてちょーだい」
いろいろアブねーから後ろ乗ってくれ、そう言って、自分はハンドルを握った。幹部扱
いだ。
「なんですかそれは。契約内容に入ってませんよそんなの」
「だって、弱冠１５で組織を乗っ取るような悪の大天才様よ？ 他の凡人がお相手できる
タマじゃないでしょ？ ジョルノ様最近ストレス溜まっちゃって大変だったのよこれが。
ミスタさんも八つ当たりで禁足くらってたいへんだったわー。禁欲生活が３ヶ月も続く
なんて留置所放り込まれてたときでもなかったって。もうギリギリで、大変」
「ストレス！？ ジョルノが！？」
「理想を受け継いで実現していくってのはやっぱ大変なのよね。ミスタさんはデスクワー
クに向いてなくて良かったー」
「……荒事に向いてるとは認められてるんですよね？」
声を潜めてフーゴは質した。
「ハハッ、その辺は結果出してるよ、当然ね。もうバリバリに幹部よおれ」
ミスタの底の知れない明るさは変らない。フーゴは覚悟を新たにした。
「なら、ぼくはぼくの得意分野でブチャラティの理想を受け継ぐ仕事の手助けをしましょ
うか」
「助かるわー」
「インセンティヴもついていることだしね」
ミスタの表情が、一瞬、凍った。
「あ、ああ……」
「きみは知ってるんですか？」
「ああ、ねーちゃんを回収に行ったら生きてたってことぐらいはな。頭真っ白になってる
から使えねえって、ボスがリハビリしてるらしいが」
「リハビリ！」
軽蔑を顕わにすると、バックミラーの中のミスタがいよいよ気まずそうな顔になった。
「きみはどうなんですか？ 女性を鎖に繋いで飼うような男がボスで平気なんですか」
「男としてサイテーっていうか、そこらへんの趣味はそれぞれだしねー。まあ、いい趣味
ではないわなって、ミスタさん自分で見たことはないのよ、ピストルズどもが見てきただ
けで」
「きみにも逢わせないと？」
「逢わしたら口説くと思ってんのかね失礼しちゃうぜ」
それは正しい認識だとフーゴは突っ込みたかったようだ。
「記憶が戻ると思っているんでしょう」
「戻ったらヤバイって、思ってるのかね？」
「趣味が悪いことをしているという自覚はあるようですね」
「じゃーまだ救いようがあるじゃん」
ミスタはジョルノに甘い、とフーゴはため息をついた。
「小僧ちゃんやっぱまだクラッシック好きなの？ ラジオ掛けた方が良い？」
黙り込んだフーゴに、ミスタが気を遣って見せた。
「……ミンク買ってやって喜ぶアバッキオってのもやっぱなんか違うじゃん？」
しばらく間をおいて、ミスタがぽそりと言った。
「それはそうですね」
虚ろな目をして、ただただ従順なアバッキオを思い出してフーゴは答えた。
「おまえに逢ったら治るかもと思ったんじゃね？」
「ぼくでもだめなようです」
「そっか」
……バカ野郎！ なめてんじゃねえぜ！
割り込みを退けて、ミスタが大きくハンドルを切って叫んだ。
６
「とりあえずはこのどうしようもない書類の流れを簡略化して多少の効率アップをしてみ
せたということで」
一ヶ月後、フーゴはジョルノのオフィスに乗り込んで交渉した。
「いいでしょう。結局のところはきみも年頃の少年だったんですね」
ジョルノは顎を引いて笑った。
「ボスのせっかくのお計らいですから。あのひとをお借りしますよ」
碧い眼を光らせて、フーゴは負けていない。
「ええどうぞ。泊まりでも構いませんよ」
「カッコつけるんじゃありません！ あの格好の女性をどこへ連れ出せると言うんです！？
ぼくはきみとはちがってあのひとの肉体をどうこうしようって言うんじゃないんですよ！
デイトと言ったからにはそれなりの支度をさせてください！
まずはこちらで通販で適当な服を取り寄せましたから、それに着替えてブティックです！
美容院にも行かせてないでしょ！？ 髪が伸び放題になってしまっていて！
ちゃんと食べさせてるんでしょうね！？
捨て犬をこっそり飼うんじゃあるまいし！ 子供のくせに分不相応に女性を囲おうとす
るからこんな可哀相なことになるんです！ まずは最低限の年頃の女性としての生活ッ！
こっちが楽しいデイトをするのはその後ッ！」
「きみも年はぼくと大差ないと思いましたが」
毒気を抜かれてジョルノは呟いた。
「このひと体育会系の育ちで身なりの構い方を知らないんですから、月に一度はプロに手
入れしてもらってください！ 爪を爪切りでプツンプツン切るなんてちょっとでも嗜みの
ある女性ならしませんよッ！
もしかして、部屋に閉じこめて運動もさせてないんじゃ？
アスリートみたいに張り切っていた二の腕がシフォンケーキかってぐらいに衰えてまし
た！ なんてもったいないことをするんです！？ 下着もちゃんとつけさせないと、あの
魅力的なバストが引力に負けてしまいますよッ！
えーおほん、あの戦闘能力は十分ボディガードとして使えたのに！ 定期的にジムに行
かせてやりなさい！」
なおもブチブチ不平を言うフーゴに根負けして、ボスは彼に「ボスの愛人のマネジメン
ト」業務も任せてやることにした。
「きみ、ほんとうにあのひとのことが好きだったんですね」
「くだらないことを言ってないでそこの課題をやっておく！
英語はこれから必要になりますよ。あなたの父親はイギリス人なんじゃなかったんです
かッ！？」
「話す方はなんとかなるんですが……こんなにスペリングが無秩序な言語がほんとうに世
界共通語になるんですかねえ……」
イタリア育ちの吸血鬼の息子はぼやいた。
「ちょっと遠出をしますから」と言って、フーゴが何度目かのデイトで向かったのはヴェ
ネツィアだった。
「アバッキオ、ぼくの言う日のここを、再生してください。ぼくやあなたが知らない、こ
こであったことを……」
サン・ジョルジョ・マジョーレ島の大鐘楼で、かれは運命の日の日付をアバッキオに告
げた。
「……？ いいわ」
ムーディ・ブルースは忠実に、かれらのリーダーが遭遇した裏切りと、怒りの決断、恐
るべき死闘を克明に再現した……。
「……そんな、ことが」
フーゴはぶるぶると震えた。アバッキオは無表情に自分のスタンドを眺めていた。
「ブチャラティーッ！
なんで、なんであなたは何も言わずにッ！
どうしてぼくを頼ってくれなかったッ！ 絶望的だけど、これは正しいと、どうして解
るように説明してくれなかった！ 言ってくれさえしたらぼくの全てはあなたに捧げたの
に！ どんな策でも立てた、この手で何人でも塵にした！ あんな、あんな死に方はさせ
なかったのにーッ！」
フーゴは天を仰いで吼えた。啼（な）きながら、自分を抱きしめてずるずると膝を折っ
て坐り込んだ。
それを、アバッキオが胸に抱き取った。
ふたりは、泣きながらそこで激しく求め合った。
「デイトは楽しかったですか？」
翌日、ジョルノが静かに質した。ヴェネツィアを訪れたという報告は受けていた。
「ええ。ボス、あなたに命を捧げる覚悟を新たにしましたよ」
かるく微笑んで、フーゴは答えてみせた。以後、フーゴはさらにジョルノに親密さを増
して従うようになった。恐ろしい若い悪の帝王にも辛辣に軽口を叩きながら、その頭脳に
差しで渡り合って恐るべき策を二人して練り上げてゆく。ジョルノも制限なしで渡り合え
る相手を得て精神的に安定し、むやみな攻撃性の発露は減っていった。最強の側近の誕生
だった。
フーゴがアバッキオにも細やかに配慮を見せるのは変らず、裸で部屋に閉じこめるのは
とうとう止めさせた。３人で食事をしたり、スポーツ観戦や観劇にも行くようになったが、
コンサートや買い物にお供する役はしぜん、フーゴに固定して、奇妙な三角関係はパッショー
ネ最高幹部の公然の秘密となった。安定したアバッキオは、「過去見」の超能力者として
組織の仕事もこなすようになった……。
「まあ小僧ちゃんがそれでいいんなら他人が口出しする筋じゃねーしな」
ミスタは彼のスタンドたちと情報交換をしながら呟いた。
「ボスはとりあえず楽しそうだし」
「でもミスタァ、アバッキオはどーなんだよォ？」
ｂTが彼の前を横切りながら言った。
心を捧げたリーダーがもう死んでいて。自分はそれを知らずに若い少年たちの共有のも
のになっていて。
「さーなァ」
ミスタはことさら明るく言った。
７
「よォ」
「あら、珍しい」
朝の光の中で、アバッキオはジョルノの執務室にいた。観葉植物に水をやっていた。フー
ゴの見立てのスーツ姿で。もちろん美しさは引き立っているけれど、全裸でもなく、昔のぞ
ろりとした黒い服でもない。穏やかな、安定した笑顔をミスタに見せた。
……変わっちまったなァ。
前のあんたも面白くってそりゃスキだったけどな。
ミスタはふと独りごつ。
「ねーちゃん、記憶が戻って、生きてるのがイヤになったらミスタさんに言いな。
一発で楽にしてやるから」
低い声で、かれは美しいボスの愛人に告げた。その手の愛用のリヴォルヴァーを示しな
がら。
「ありえないね」
一瞬、昔の驕慢なしぐさでアバッキオは顎を挙げて言い放った。ミスタが驚いて顔を見
返すと、アバッキオは微笑んでいた。聖母のような、全てを受け入れた顔で。
「アバッキオ？」
「生き残ったものは、受け継いだものを……さらに進めなくてはいけないのよ」
「……ああ」
ミスタはバルコニーから、おおきな「商談」をまとめにでかけようとするボスと、玄関
先でくどくどと相手の弱点と絶対譲ってはいけないポイントを確認しているその側近を見
下ろして肯いた。
０１−０８−１２
蛇足。
どうしてこうなった。
ええと、もともと「リヴァース」モードの最後としてフーゴがサルディニアで女アバッ
キオを拾ったところがねーちゃん目が覚めて、フーゴはアバッキオに嘘吐いてリハビリの
名の下に愛欲の限りを尽くしたところがついにブチャラティの死を知っちゃって、ゾンビ
のアバッキオ泣きながら崩れて土に還る……っていうダークな話を考えてたんですが、さ
すがにこりゃ暗いわとお蔵入りにしてて。
最近お気に入りのアバ総受けサイトさんで「恋しさが極まったジョルノがうっかりアバッ
キオを殴って拘束したら、目覚めたアバッキオは記憶を失っていて、ジョルノ様に好意的
でジョルノ様焦っちゃう」話を見て漲って。
でも、おいおいうちのジョルノ様どっちかっつうとブチャがスキなんだろって。
（ジョルノ＋フーゴ）×アバッキオっていう話になりましたよ。
そんでもって分配法則展開するとジョルノ攻め消えましたが（中学から数学やり直せ）。
ほんとに不道徳な話になってすいません。
フーゴは堕ちるまではいいお育ちで、「リヴァース」シリーズではアバッキオに穿かせ
るパンティにまでダメ出しする残念なロマンチスト。センスは自分ではいいつもり。
ジョルノ様は私立校に行ってるくらいだから今も金銭的には困ってないけど被虐待児で
まともなお育ちをしていないので、こと恋愛とか色事関係ではフーゴ（ミスタさんも）を
ドン引きさせる無茶をやらかす。初体験も、母親のあそび友達とかにもう１０かそこらで
奪われていそう。それで不自由はしてないけど醒めてる。ナチュラルに無神経なＳ（初恋
の人と知っていて自分の目の前で襲わせるとか、身体が大きいから大味とか本人の目の前
で言っちゃうくらいには……おまえのが小さいんだろッ）。またそれを嫌がらせとして計
算でできる恐ろしい人。吸血鬼の息子だしなあ。
フーゴはそういうところを可哀相とも思い、恐ろしいとも思う、それを悟らせてはいけ
ないとも思ってるけどやっぱ伝わってるかなあ。またジョルノもそこまで見て、このひと
にそんなところがあるなんてと可愛らしく大切に思っていたり。
結論：２人は親友になればいいよ！（「その朝」シリーズと変っとらん！）
アバッキオ嬢は上下関係に弱いたちなので、命の恩人に強く出られると、それが小僧で
あろうが従ってしまうのではと思って。それで、これでいいんだろうかと内心悩んでいた
汚職当時まで記憶を戻してみました。もしかして、彼女の中では始めて告られたと思ったん
じゃ？（ブチャラティのことは忘れているので）
バリバリ新人の頃だったらどうなってたのかな？ それこそ「壊れる」かな？
ジョルノ様はそのギャップが面白かったけど次第に哀しくなってきて、単純に人員が足
りなくてストレスが溜まっていたのもあって現状打開のためにフーゴをスカウトに行ったん
じゃないかと。
ミスタさんも解ってたならなんか手を打ってやれよ。
あ、拘束はスキです。やばいところで嗜好が明らかになってしまった。
ジョルノ様の場合、どんな植物／動物でやってくれるかなとヴァリエーションを考える
のもイイです。薔薇は痛いだろ、とか。触手はちょっとマニアックすぎるとか。あ、ここ
１８禁ですからそこんとこよろしく（今更）。
久し振りにミスタさん書いたらなんかしゃべりがオカマさんぽくなっちゃったわ。失敬。
冗談じゃねえッ 帰る